山口2区の補欠選挙が終わって一夜が明けた。
ところで今回の補欠選挙も、過日の参院選挙もよく耳にしたのが
「地方の反乱」「高齢者の反乱」という言葉である。
テレビでも「この結果は、いわば高齢者の反乱と言ってもいいですね!」などと使われている。
皆さんも、耳にされたことありますよね。
私は、この言葉を聴く度に憤りを感じる。
反乱とは、どういうことかと。
三省堂の新明解国語辞典によると、反乱とは
「体制側の意向・命令に逆らって、独自の行動をとること」とある。
昔から、体制側に不都合な大きな住民の行動を「○○の乱」と呼んだ。
日本や世界の歴史でも「大塩平八郎の乱」「太平天国の乱」などがある。
それとは逆に、体制にとって都合のよかった行動は決して「○○の乱」とは言わない。
「明治維新」を「薩長の乱」とか「フランス革命」を「フランス市民の乱」とは言わない。
直後に成立した体制自体が起こした行動は、乱とは言わずこう呼ばれている。
ということから考えると、「高齢者の乱」「地方の乱」というのは
そもそも「高齢者」は、「地方」(地域政府や住民を含めた)は、どんな時でも中央政府に
従ってなくてはならない。今回は、それに逆らいよったな!という臭いがプンプンする。
「高齢者」や、「地方」は絶対に中央政府に従属する存在であるのか?
われわれは、それをよしとしているのだろうか。
そんなことはない。高齢者も地方も決して中央政府の子分ではないはずである。
与党の国会議員が、高慢な思いで言うならまだ理解できるが、
中立・公平を謳っているマスメディアが、頻繁にこの言葉を使うことには、
全く理解できない。
選挙と言うのは、私たちが自らの意見を投票でもってしめす絶好の機会であり
権利である。その結果が、中央政府が考えていたものと違っていると
「反乱」と言われていることが非常に苛立ちを感じる。
私たちは、こういった言葉遣いに鈍感であってはならない。
いま時代は地域主権という方向で流れている。私も地域の皆さんとそういった活動に力を尽くしている。
その中で「反乱」という言葉が頻繁に使われると、地域主権の流れを理解しているはずのマスメディアですら
まだまだ中央政府べったりの思いが存在し、また地方は中央の子分であるといった意識すらそこから抜け切れていないと思い、がっかりする。
皆さんは どう思われますか?
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