10月31日の夜に北ヨーロッパのデンマーク王国に京都市會の
再生可能エネルギー調査団の一員として海外行政調査に参りました。
11月1日から本格調査に入ります。
ここで、簡単に調査日程をお知らせし、帰国後改めて報告させて
頂きたいと思っております。
デンマーク王国は西暦2050年までに化石燃料(石油や石炭など)を
使うのを止め、再生可能エネルギー100%を国家目標として現在
必死の取組みを進めている国です。
ちなみに2014年の電力生産の構成は:再生可能エネルギー56%
(風力:40.6、廃棄物バイオガスバイオマス:15.6、太陽光:1.9)、石炭34.4%、
天然ガス6.5%、石油1%。
因みに原子力発電はありません。また地形的に水力発電もありません。
この国での再生可能エネルギーへの急転換の現状を調査し、
脱原発依存と地球温暖化の両方の着実な取組みを進めている京都市の
環境政策に対して具体的にピンポイントで提言すべくその任務を
果たしていきます。
11月1日(火) コペンハーゲン市で
○「State of Green」(デンマーク官民共同で運営されている機関)
で、デンマーク国内においての2050年100%再生可能エネルギー達成
の取組状況調査。
○デンマーク農業理事会で、バイオマス・バイオガスの利用について調査。
○デンマーク産業庁で、風力発電について調査。
○デンマーク地域熱供給協会で、熱供給の取組みと状況について調査。
11月2日(水)オーフス市で
○オーフス市役所で、2030年までにカーボンニュートラル(出るCO₂と
吸われるCO₂の量が一緒)の町を目指している取組状況を調査。
○バイキングウインドで、家庭向け小型風車を生産している企業で
小型風力が有する可能性について調査。
○ハスン(Hadsund)という地域の熱供給システムで、小規模地域における
地域暖房のあり方について調査。
11月3日(木)オーフス市周辺で
○アファルズ廃棄物エネルギーセンターで、「カーボンニュートラル」な廃棄物
焼却による熱を地域の冷暖房への供給含めたエネルギー利用の現場調査。
○エネルギー・サービス・オーフス(Energy Service Aarhus)で、再生可能
エネルギーについて専門的な助言を行なっている組織による市民主導の
エネルギー行動の啓発について調査。
○エクサギー社製のバイオガスプラントで、残飯や糞尿などを活用して
バイオガス発生の取組について調査。
バイオマス前処理施設とバイオガスプラントにて現場調査。
11月4日(金)サムソ島で
○サムソ・エネルギー・アカデミーで、10年かけ2007年にエネルギー100%自給を
達成した経緯や住民合意までの経過、自治体所有の太陽光発電や電気自動車の状況、
木質チップや太陽熱を利用した地域熱供給の仕組みなどを聴取し、現場調査。
11月5日(土)ロラン島で
○世界で最も環境的に長続きする自治体として名をはせている島にある
エネルギー関連施設の現地調査。
・ヴィジュアル気候センター(Visual Climate Center Lolland)
・クヌセンルン農園(Knuthenlund Organic Farm)
・リサイクルセンター
・藁を活用したコジェネレーション施設 など
11月6日(日)コペンハーゲン市で
○デザイン性に富んだ物など何種かの再生可能エネルギー施設を調査
○大学で環境を改善の研究を続ける研究者の方へ聴き取り調査
11月7日(月)コペンハーゲン市で
○CO₂削減20%を4年前倒しで達成したエネルギー政策の取組みについて調査。
○アメイジャーリソースセンターで、廃棄物処理施設設計と市民生活
のあり方について調査。その後、空路日本へ。
11月8日(火)帰国 という予定です。
この国での再生可能エネルギーへの急転換の現状を現場で調査し、
脱原発依存と地球温暖化の両方の着実な取組みを進めている京都市の
環境政策に対して具体的にピンポイントで提言すべく、
未来への責任を果たすまちづくりを早急に進めて行く為にも
今回の調査団の任を務めていきます。
皆さんに簡単に調査日程をお知らせし、帰国後改めて機会あるごとに報告いたします。
ぜひともご期待ください。